野球女子と一緒に学ぼう!! 振り逃げ「できる時」と「できない時」の条件とは?
振り逃げできるのは「走者が一塁にいない」か「2死」の場合
この規定を読むと「走者が一塁にいない」もしくは「2死」という条件のどちらかを満たしている時に、振り逃げが認められることになります。両方を満たしている必要はありません。先ほどの選択肢を見てみると、(1)の2死満塁の状況の場合、一塁に走者はいるものの「2死」という条件を満たしているので振り逃げは成立します。よって(1)が正しくないので、この問題の正解になります。
いきなり答えが出てしまいましたが、他の選択肢も確認しておきましょう。先程の「5.05」を読めば(4)の選択肢は正しいことがわかります。2死ではない状況でランナーが一塁にいれば、振り逃げの対象外となるからです。
続いて(2)については「三振」について定めた規定を見ていきましょう。三振を記録するケースとして「捕手が第3ストライクを捕らえなかったので、打者が走者となった場合」(9.15a(3))も含まれていました。つまり、振り逃げが成立しても、打者には三振の記録がつくので(2)は正しいことがわかりました。
また「第3ストライクが宣告された投球を、捕手が正規に捕球した場合」(5.09a(2))は直ちにアウトになるという規定があります。さらに注には正規の捕球として「まだ地面に触れていないボールが、捕手のミットの中に入っているという意味」とあります。
そもそも振り逃げは、捕手が三振になったボールを上手く捕球できなかった場合に打者に発生する権利で、成功には投手の暴投や捕手の捕逸が不可欠な要因です。つまり(3)も正しく、この問題の正解ではありません。