大谷翔平は野手専念なら「400~500本塁打」 TJ手術の大先輩・村田兆治氏が期待する未来
「打者としてこれから400~500本塁打できるが、投手として200勝は難しい」
大谷がトミー・ジョン手術を受けたのは、2018年10月。翌19年は野手に専念。20年も投手としては2試合登板にとどまったが、今季は二刀流として華々しく復活した。打っては46本塁打、投げても9勝(2敗、防御率3.18)をマークし、MVPに輝いたことはファンの記憶に新しい。
しかし、村田氏は「抜群の球速は強い腕の振りによって生み出されている。それは認めるが、あの投球フォームは肩や肘、腰などへの負担の大きく、二刀流は選手寿命を縮める。やはりなるべく早く野手に専念した方がいい」と持論を語った。
今季の大谷は投打ともに文句のつけようのない成績を残したが、村田氏は「大谷の脚力、体幹の強さには目を見張るものがある。飛ばす力は松井秀喜を超え、おまけに足も速い。打者なら本塁打をこれから400~500本打てる。一方、今のままでも投手として200勝するのは難しいと思う。外野手でいった方がいい」と語る。
村田氏は豊かな才能を持つ大谷に、太く長い野球生活を送ってほしい、投手として日米通算200勝か打者として2000安打が入会条件の「名球会」になるべく早く確実に入ってきてほしいとの思いもある。二刀流への称賛一色の中だが、野手として規格外の成績を残す可能性も秘めているのも確かだ。日本球界のレジェンドは、心から大谷の活躍を願っている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)