2戦11発の中日Jr.にあった“予兆” 逸材6年生に監督「プロになる。ルックスもいい」
28日のファイターズジュニア戦で1試合7発の大会記録を打ち立てた
熱戦が繰り広げられている小学生の軟式野球大会「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2021」で、中日ドラゴンズジュニアが29日、平均得失点差率で予選を1位通過した。2試合で実に11本塁打を放ち、計22得点。コーチ時代の2015年からチームを見てきた湊川誠隆監督は「7年間で打力は1番」と評価した。
とにかく打ちに打った。28日の北海道日本ハムファイターズジュニア戦(横浜スタジアム)では、3番・見崎賢汰くんの3本塁打含む大会新記録の1試合7発で14-2と圧勝。元中日右腕・朝倉健太氏の息子・陸くんも豪快弾を放った。この日の千葉ロッテマリーンズジュニア戦でも小久保颯弥くんと山本寿希也くんがそれぞれ1試合2本塁打。8-2で快勝した。
“強竜打線”爆発の予兆はあった。チームを結成してから、30試合ほど行った練習試合で、チーム本塁打は50本を超えた。中学生相手でも打力は負けていなかったという。チームの“本塁打王”小久保くんは、この日まで16本塁打。投手としても120キロ超えの直球を投じ、湊川監督も「プロになる。ルックスもいいし」と太鼓判を押した。
もちろん課題もある。この日、2-1と1点リードした3回だった。同点に追いつかれたのは、失策が原因。「うちは守備がまだ弱いので」。初日には、オリックス・バファローズジュニアが横浜DeNAベイスターズジュニア戦で4点リードを7回に満塁本塁打で追いつかれ、タイブレークの末逆転負け。阪神タイガースジュニアも読売ジャイアンツジュニアに6点差を逆転されている。「何が起きるかわからないんですよ。特にまだ小学生なので」。コーチとして1年、監督として6年、この大会を見てきたからこそ、怖さも十分に分かっている。
前回大会は決勝で敗れて準優勝。強打を武器に、日本一へ自信を見せる。「負けるつもりはない」。史上最多の4度目の優勝に向け、ドラゴンズジュニアは勝って兜の緒を締めた。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)
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