最も伸びる時期は「引退後」 全国制覇3度のシニアが取り組む“数値”に拘る指導とは

遠投、スイングスピード、立ち幅跳びなどの数値を選手に意識させる

 練習の中で意識させているのは数値に向き合わせるということです。遠投やスイングスピード、立ち幅跳びなどですね。私自身のトレーナーとしての経験から、高校のフィジカルトレーニングのデータというものは持っています。甲子園に行ける学校、県大会でベスト4、ベスト8、県大会に出られない学校ではやはり数値に差が出ます。

 もちろん例外はいます。立ち幅跳びは全く駄目だけど、甲子園常連校でプレーしている子もいます。それでも、基本的には強豪校の選手の方が数値は高い。そのため、選手には闇雲に練習させずに「30メートル走であと0.1秒速くなると、(守備範囲が広がって)このくらい(打球を)捕れるようになるぞ」などと具体的に伝えています。

 中学1年の時点では数値を意識している子は少ないですね。「誰々より足が速い」とか、そのレベルです。数値に向き合うのは中学3年の夏が終わってからですね。だから、中3の夏が終わって高校までの期間は、個人技を伸ばしなさいと伝えます。この時期、驚くくらい伸びる子もいます。その時は「高校では凄く活躍するだろうな」って思います。

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