コーチは新人の質問に「答えるな」 日本ハム新庄監督が“指導禁止令”出した真意
「クビになって、責任を取るよというコーチがいますか?」
「指導を聞かないといけない状況になっているんですよね。でも、(選手が)クビになって責任を取るよというコーチがいますか? いないじゃないですか。それなら思い切りやりなさいということです」
1年目はまず、思い切り自分の力を見せてほしい。その上でプロの壁を乗り越える必要を感じたら、手を差し伸べるという親心だ。
指揮官はキャンプまでの毎日が楽しくて仕方がないという。自らのテレビやSNSを通じた発信を目にした選手たちの、目の色が変わったのを感じている。「誰を使いたいとかメンバー組みますよね。ラインナップを作っていたら、頭がおかしくなるんじゃないかと思う。1つのポジションに2~3人固まっている。ここに助っ人外国人も入って来る。もう(決めるのは)じゃんけんでもいいのかなくらいの悩み」。チームを強くするために不可欠な“競争”が、あちらこちらで生まれている。もちろん、即戦力候補を始めとした新人の名前も、その中にある。
「今年はテスト段階です。選手も僕もコーチも全部テスト。それくらいガンガン攻めていこうということ。日本ハムの動きが気になるという1年にはしたいですね」
年末まではテレビ番組への出演が続き、多忙を極めた。その中で、残念に思っていることがある。「番組ごとに『これからのプロ野球をお願いします』って言ったけど、使われないんだよね。ショックで、言い続けてやろうと思っている」。言葉でもやり方でも、新しい日本プロ野球の姿を生み出していく。
(羽鳥慶太 / Keita Hatori)