医学的見地から肩や肘の障害を予防 TJ手術の権威が監修したアプリに込めた思い
アプリには楽しみながら継続活用できる機能もついている
「試合に出られなくなるという気持ちから、痛みや違和感を隠して無理をする選手が多くいます。その結果、将来を棒に振ってしまっては意味がありません。そういった選手を減らすために、選手が声を上げなくてもアプリがリスクを知らせてくれる形になってほしいと考えています。指導者の意識改善にもつながればと思っています」
アプリには子どもたちが楽しみながら継続して活用できる機能もつけた。「マイステータス」では「ベースランニングのタイム」「球速」「反復横跳びの回数」など様々なテスト結果を入力すれば、「パワー」「走力」「肩力」「素早さ」「柔軟性」の5項目で能力が数値化される。
この数字が20段階のステータスで示され、長所や短所が分かる。さらに、現在の総合力がどのレベルにあるのか全国ランキングなどで確認できる。古島医師は「数値やステータスが上がっていくことで、自分の成長を日々実感できるような仕組みになっています。工夫してトレーニングしてもらいたいと思っています」と説明した。
アプリには特別な機器は必要ない。日々の練習記録を入力することで障害のリスク軽減につながり、成長も実感できる。「数値化して、子どもたちも指導者も客観的に障害のリスクを把握できるようにしました。障害や怪我で野球を諦める子どもがいなくなってほしいです」と古島医師。トミー・ジョン手術の権威は、メスを手にする機会が減ることを願っている。
(間淳 / Jun Aida)
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