76億円の投資は失敗だった? 球界ワースト打率.198、通算193発男が見た悪夢

49本塁打を放った2019年、既に不振の予兆は表れていた

 20年を境に一変したスアレスの打撃。その“脆さ”について米最大の移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は、49本塁打を放った19年から既に「危険信号が表れていた」と指摘した。キャリア最初の5年間の三振率は23.8%だったのに対し、19年は28.5%と急上昇。直近2年間でも数字は上昇し続け、昨季は29.8%だった。

 また記事ではFB%(フライボール割合)が18年から急増していることに触れ、昨年は35.7%にまで膨れ上がったことでより長打を狙う打撃スタイルが目立つようになったとしている。2020年1月に受けた肩の手術についても言及しているが、成績不振との因果関係については「根本的な原因とは考えられない」と論じた。

 スアレスが不調に苦しむ一方で、チームは今オフにウェイド・マイリー投手らを放出し、年俸削減の動きを見せている。記事では「スアレスの向こう3年間の年俸1100万ドルはレッズが恐らく手元に残したくない出費であるのは明白。低調だった2021年の直後に欲しがる球団を見つけるのは簡単ではない」とし、頭の痛い問題になる可能性を指摘した。

 万全の状態で昨シーズンを迎えるも、負のサイクルから抜け出せられなかったスアレス。チームが行った76億円の投資が間違っていないことを証明するチャンスは、年齢的にもまだ残されているはずだ。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY