前代未聞…新庄監督の“Apple Watch付き”グラブはなぜ誕生? 届けたメーカーの思い
野球用具メーカー「D×M」の宮下大輔ディレクター「時計はジュエリーより斬新」
日本ハムの新庄剛志監督が3日、アップルウォッチ付きの真っ赤な外野手用グラブを持って球場入りし、大きな注目を集めた。このグラブを製作した野球用具メーカー「D×M」(ディーバイエム)の宮下大輔ディレクターに特製グラブに込めた思いを聞いた。
きっかけは一本の連絡だった。「新庄さんにもう一度グラブを作らないか?」。新庄監督の知人から連絡が来たのは1月中旬。ビッグボスは1月28日が50歳の誕生日で、前日27日には「三井ゴールデン・グラブ レジェンズ」の外野手部門で選出されていた。同社は新庄監督が2020年の12球団合同トライアウトに参加した際にもグラブを製作。「何かプレゼントしたかった」。この思いが出発点となった。
ド派手なパフォーマンスで周囲を驚かせる新庄監督だ。グラブカラーの「赤」はすぐに決まったが、デザインにこだわった。「今までにないグラブを作ろうと。時計を付けるのはおしゃれで機能的。ジュエリーよりも斬新だなと。急にパッと思いつきました。衝撃や耐久性は分かりませんが、新庄さんは守備が上手い。守備でもグラブを使っていただけると思います」。1月末、超ハイテクな斬新グラブが完成した。
特製グラブは2日に沖縄の宿舎へ到着。新庄監督は「凄い 世界初」と自身のインスタグラムにグラブの画像を投稿した。アップルウォッチを含めて製作費は10万円かかったが、「新庄さんのインスタグラムを見ました。面識はないんですが、喜んでもらえて良かったです」。何より嬉しい言葉だった。
34歳の宮下ディレクターは山梨学院高でプレーした元高校球児。「D×M」は2015年に創業した“若い会社”だ。「今、野球人口が減っているというニュースを見ます。新庄さんは子どもたちが野球を見るきっかけになると思います。いっぱい目立って欲しいです」。新庄ビッグボスのさらなる奮闘を期待した。