ハンク・アーロンから三振奪った女性が米で再脚光 “メジャー最後の4割打者”にも完勝
“スポーツ界の生きる伝説”と呼ばれるジョーン・ジョイスさん
メジャー歴代2位の通算755本塁打を放ったハンク・アーロンから三振を奪った女性が再脚光を浴びている。MLB最後の4割打者として有名なテッド・ウィリアムズとも対戦した、“スポーツ界の生きる伝説”と呼ばれるジョーン・ジョイスさんだ。MLB公式が記事を再掲した。
ハンク・アーロンとの対戦は現役引退から2年が経った1978年のエキシビションマッチでのこと。「私は投げる予定ではなかったのですが、試合の運営者たちがやってきて、最後の1イニング投げてくれたらハンク・アーロンを打席に立たせると言ってきたんです」とジョイスさん。三振を奪うと「彼女は別格だった。彼女の投げたソフトボールは威力があり、バットを振ったときは頭の高さまで浮き上がっていた」と絶賛された。
また殿堂入りを果たしたカール・ヤストレムスキーからは対戦を断られたという。後にご近所さんとなり交流を深めると「“あのときの君か”と言ってきたんです。“君との対戦を持ちかけられたことがあったが、断ったんだ。女の子に三振に取られるなんてごめんだと伝えたよ”って」と秘話を明かした。
テッド・ウィリアムズとは慈善イベントで数度対戦した。その中で伝説的だったのは1966年で、対戦を見るために1万7000人が詰めかけた。ジョイスさんはドロップボールやカーブを多用しコンタクトさせず「10分ほどしたら、彼はバットを投げ捨てて、“これじゃ打てない”と言ったんです」と“完勝”した。
ウィリアムズはジョイスさんについて、今まで対戦した中で最も偉大な投手と評している。「あんなに動く球をどうやって投げているのか」と聞いてきたウィリアムズに対し、ジョイスさんが握りを見せると「“女の子が知ってちゃいけないことだな”」と脱帽したという。ジョイスさんにとって、MLB史上最も伝説的な打者と称されるテッド・ウィリアムズとの対戦を「一番楽だった」と振り返っていた。