“短パンユニ”は「ファッションの失敗」 膝丸見えの“個性派”にMLB再注目
1950年、ハリウッド・スターズが22回着用した
現代では馴染みの薄い“短パンユニ”が再脚光を浴びている。MLB公式が、1976年8月8日(日本時間9日)、ホワイトソックスが膝上丈のショートパンツにハイソックスを履き試合を行ったことを回顧した。
実はそのさらに26年前、パシフィック・コースト・リーグのハリウッド・スターズが先に“短パン”を導入していた。作家であり、パシフィック・コースト・リーグの歴史家でもあるデニス・スネリング氏によると、1950年のエイプリルフールに履き始めたのには理由があった。
当時の監督であるフレッド・ヘイニー氏は「私はショートパンツが快適さと効率の両方をもたらすと固く信じていました。私はこの件を慎重に検討しました。ショートパンツはベースを駆け回る選手のスピードも増加させるはずです」と“利点”を口にしている。当時のユニホームは重いウールのフランネルでできており、汗を吸いやすかった。そういった観点からも理にかなったアイデアだったが「新聞は犯罪的なファッションの失敗として扱った」と振り返った。
このユニホームは注目を集め、他のチームも導入し徐々に広まったが「お尻の部分にパッドを入れていたとはいえ、スライディング時は痛かった」とマイナス面もあり長続きはしなかった。ハリウッド・スターズは1950年に22回ショートパンツを着用したが、1952年にはわずか3回になり、一時の流行は廃れていった。
プロ野球でも個性的なデザインのイベントユニホームなどがあるが、“短パン”が見られることはなさそうだ。