“両リーグDH制”なら大谷は本塁打王だった? ナ本拠地で増えたはずの打席を試算
大谷がDH制がないため失った打席は32打席?
米大リーグに大きな変化が訪れようとしている。現在新たな労使協定の締結が難航しており、ロックアウトが続いているものの、機構側は「ナ・リーグでも指名打者(DH)制」を採用するとの提案に合意したと米国の各メディアが報じている。
この制度が現実になれば、打者としての出場時には指名打者を主戦場とするエンゼルス・大谷翔平投手も大きな影響を受ける。昨季はDHを使えないナ・リーグの本拠地球場では代打待機したり、欠場することもあった。仮に2本差で本塁打王を逃した昨季、両リーグDHが採用されていたらどうなっていたのか推測してみよう。
大谷は昨季、155試合に出場し639打席で46本塁打。1本の本塁打に要する打席数は13.89だった。そしてナ・リーグ本拠地での出番は、8試合で11打席に過ぎない。6月11日のダイヤモンドバックス戦では投手として先発し途中から右翼、他の7試合は代打出場だった。さらに2試合を欠場している。
この計10試合でDH制が適用され、他球場と同じだけの打席が回っていたらどうなっていたのか。
大谷には、ア本拠地では1試合平均4.27打席が回っている。これをエンゼルスがナ本拠地で戦った10試合に当てはめると約43打席。実際には11打席だったので、32打席増えることになる。これを大谷の“本塁打率”(1本に要する打席数)で割ると、2.303。乱暴な計算だが、本塁打が2本増えていておかしくないほどの差なのだ。
大谷が昨季、2本増の48本塁打していれば、ブラディミール・ゲレーロJr.内野手(ブルージェイズ)とサルバドール・ペレス捕手(ロイヤルズ)と並んでキングに輝いたことになる。今季のように健康を維持して試合に出続けることが出来ればという条件付きになるが、さらに上の世界を見せてくれる可能性がありそうだ。
(Full-Count編集部)