中学野球は「悪送球ありき」 野手の“肩肘”守るための超攻撃カバーリングとは?
時にはわざと悪送球して、守備の遅れを指摘することも
カバーリングは、時には“攻めの守り”にもなるという。例えば自らの守備中、走者なしの場面で左前打が出た場合。左翼手が二塁ベースカバーに入った二塁手に返球すれば「打者は二塁を狙わないですよね。ただ、ショートに返したらオーバーランする。そこにチャンスがあるんです」。
打者走者がオーバーランすることで、二塁に進塁されるリスクが生まれる一方、一塁で刺せる可能性も生まれる。「そこまで理解してライトが一塁ベースカバーに向かっているか。そこも含めてカバーリングなんです」。江戸崎ボーイズではリスクを承知で遊撃に送球する。練習では、選手がわざと悪送球することで、カバーの遅れを指摘することもあるという。
小学校から社会人、プロ野球まで、どのカテゴリーに上がっても、カバーリングをおろそかにする野球はない。中学の時点からチームで支えあう精神というのが、江戸崎ボーイズには養われている。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)
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