西岡剛の価値観を変えた栃木での出会い 大切にしたい「人と人として」の付き合い

福岡北九州フェニックスの初代監督を務める西岡剛【写真:本人提供】
福岡北九州フェニックスの初代監督を務める西岡剛【写真:本人提供】

「まずは、地域の小学校や中学校で野球をする子どもたちと会いたい」

 今回、北九州のオファーを受けた背景には「野球を通じていろいろな街に行き、いろいろな人に出会いたい」という想いも隠されている。産声を上げたばかりの新球団が、誰よりも地元の人々に愛されるチームになることを願い、積極的に地域交流を図っていく予定だ。

「まずは、地域の小学校や中学校で野球をする子どもたちと会いたいですね。選手を一緒に連れていって、野球教室やクリニックを開くこともできる。野球を未来へ繋ぐためにも、そういった活動をしていきたいですね」

 選手兼任監督が西岡剛、球団を創設したのが“ホリエモン”こと堀江貴文氏。話題性のある組み合わせだけに、全国的な注目は高く、3月19日のシーズン開幕戦には多くの来場者が期待できるかもしれない。だが、大事にしたいのは一過性の話題ではなく、継続的なサポートだ。

「栃木の時はチームが拠点を置く小山市の方々が本当によく協力してくれたり、球場まで応援しにきてくれました。試合を見に来て楽しい時間を過ごすと、その経験が近くの知り合いや親戚に口コミで伝わり、応援の輪がどんどん広がった。やはりベースとなって支えてくれるのは地元の方々。遠くから応援に来てくださる方も有難いけれど、どうしても瞬間最大風速になってしまう。だから、開幕戦から3000人、5000人と集まらず、100人でも200人でもいいと思っています。そこから少しずつ増えて、3か月後には500人、シーズンが終わる頃には1000人となるような球団にしていきたいと思います」

 北九州ではどんな交流が待っているのか。西岡はすでに心躍らせている。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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