難航の労使交渉が場外戦に 米敏腕記者の“合意間近報道”を選手会役員が否定

ヤンキースのザック・ブリットン【写真:Getty Images】
ヤンキースのザック・ブリットン【写真:Getty Images】

発端はMLBネットワークの敏腕記者の投稿「明日夜までに交渉まとまるかも」

 新労使協定を巡る機構と選手会の交渉はフロリダ州ジュピターで連日行われているが、なかなか決着が見えてこない。2月末までに成立しなければ、シーズン開幕の遅れだけでなく、162試合制の削減をせざるを得ない可能性が出ている中、米敏腕記者と選手会役員による“場外戦”が勃発した。

 発端はMLBネットワークの敏腕記者ジョン・ヘイマン記者のツイートだった。機構と選手会の交渉が平行線をたどる中、ヘイマン記者は「ある関係者が両者が“合意間近”にあり、明日夜までに交渉がまとまるかもしれない、と話した」とツイート。双方希望額に大きな開きがあるとされている課徴金(ぜいたく税)の総年俸基準額については「2億2500万ドル~2億3000万ドルの基準でうまくいくはずだ」と伝えた。

 これに強い反応を示したのがヤンキースのザック・ブリットン投手だ。ヘイマン記者の投稿の1時間29分後に「これは正確ではない」と返信。選手会役員として交渉に入っているだけに、このツイートには説得力がある。敏腕記者の合意間近ツイートをもみ消した。

 カナダメディア「スポーツネット」のベン・ニコルソンスミス記者によると、敏腕記者の合意間近ツイートについて、一部のMLB選手は「馬鹿げているなんてもんじゃない」と憤慨していたという。出口の見えない労使交渉は、妙な場外戦となっている。

(Full-Count編集部)

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