日本ハム新ユニホームは「柔らかいんですよね…」 イメージ一変、選手に大好評のワケ
キャンプで着用1か月…違和感消え、高い機能性がクローズアップ
今季、全面リニューアルされた日本ハムの新ユニホームが選手から好評をもって迎えられている。あまりに大きな変化に、発表当初は違和感の方が大きく受け止められた。1月21日の発表会では、新庄監督が「正直言いますと、自分のイメージした感じのユニホームではなかったです」と口にし、SNS上では見慣れぬライトブルー基調に「まるで西武」との声も上がった。
ただ、選手からは極めて評価が高い。三塁のレギュラー候補として期待される野村佑希内野手は「軽いですし、柔らかいんですよね……。これまでのものは文字のところが中々『動かなかった』んですけど、今度のは簡単に『折れる』んですよ。だいぶ動きやすくなった感じがあります」。プレーの負担になる部分が、大幅に軽減されたというのだ。
選手用ユニホームを納入しているのは、これまでと同じミズノ。担当者によれば生地そのものが大幅に軽量化されているほか、胸マークが小さくなったことも動きやすさに影響しているのではないかという。マークがシンプルになったことで、これまでは何枚もの布を重ね合わせて再現していた部分の面積が減った。
ただ軽量化すればよいのなら、プロ野球のユニホームでも一般的となった昇華プリントを使う手もある。マーキングを印刷することになるため、グラデーションなどデザインの自由度も上がる。ただ日本ハムがプリントを採用したのは、公式戦では着用しないサードユニホームのみ。試合用のユニホームは、あくまで重厚感のある刺繍マーキングにこだわっている。この条件と動きやすさを両立するのに、工夫が必要だった。
また、北海道移転後の日本ハムのユニホームと言えば「左右非対称」が伝統で、今回のものにも引き継がれている。ホーム用に入っている黒のライン、ビジター用に入っている金と黒のラインは、いずれもユニホーム記事の上にラインを乗せるのではなく、生地に織り込む形を取り、軽量化に結び付けている。
新庄監督は、違和感を口にしたユニホーム発表会見でこうも言った。「でもユニホームって、チームが強くなったらかっこ良くなるので、それを作っていきたいと思います」。日本ハムキャンプの露出量は、12球団でも圧倒的。さらに見られることで、選手の意識が変わりつつある。動きやすい新ユニホームで結果が伴えば、変化の象徴として記憶に残っていくのだろう。