オープン戦順位と公式戦との“相関関係”は? 昨季は最下位チームが日本一

ヤクルト・高津臣吾監督(左)とオリックス・中嶋聡監督【写真:荒川祐史】
ヤクルト・高津臣吾監督(左)とオリックス・中嶋聡監督【写真:荒川祐史】

過去10年のデータをもとに検証、シーズン平均は2.8位

 セパ12球団は沖縄や宮崎で行っていたキャンプを打ち上げ、1日からは本拠地でのオープン戦も始まる。各球団、シーズンへの戦力を固めてくる時期だ。戦力の見極めに使われることも多いオープン戦の順位は、果たしてシーズンの順位とどうリンクしているのか。過去10年のデータをもとに検証してみた。

 昨年のペナントレースは、両リーグともに2020年の最下位チームが優勝を果たすという下剋上の構図となった。オープン戦からの順位変動で見ても、オリックスは12球団中6位、ヤクルトは何と12位。シーズンを通じての成長が大きかったのか、3月時点での“順位付け”と、長いシーズンの戦いの相関関係は薄いように見える。

 ただ、これはどちらかといえば特殊な年。過去10年で、オープン戦優勝チームのシーズン平均順位は2.8位だ。Aクラス入りを逃したのは2016年の阪神(セ4位)、2017年のロッテ(パ6位)、2019年の広島(セ4位)の3例だけ。優勝を果たしたのも2013年の巨人、2014、2015年のソフトバンクと3例あり、戦力の充実度を図る一定の目安にはなりそうだ。

 一方で、下剋上を果たした球団もある。2017年、2018年の広島は、2年連続でオープン戦11位からリーグ優勝という道を歩いた。2019年の西武もオープン戦10位からリーグ優勝。最下位からの優勝は、一昨年の巨人、昨年のヤクルトと2年続いている。

 交流戦で見られるような“リーグ間格差”もあまりなく、10年間のオープン戦優勝チームはセが6、パが4。上位チームのファンは素直に喜び、下位チームのファンも諦める必要はないという“ご都合主義”の楽しみ方でちょうどいいのかもしれない。

【表】オープン戦優勝チームはシーズンでどうなった… 過去10年間の成績一覧

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