日本ハム新球場のPRに奔走する日々は「とても新鮮」 谷口雄也氏のセカンドキャリア

2021年シーズンをもって現役を引退【写真提供:北海道日本ハムファイターズ】
2021年シーズンをもって現役を引退【写真提供:北海道日本ハムファイターズ】

前十字靭帯断裂の大怪我も「自分と向き合う時間が増えた」

 11年間で打ったヒットは140本。そのうち、怪我から1軍に復帰して記録したヒットはたったの15本です。頭で思い描いていることを身体で表現できるようになったのも、怪我をして自分と向き合う時間が増えたからこそ。心身ともに成長できた時間でした。

 レギュラーを張っていたわけでも、誇れる数字を残したわけでもありません。11年間も野球選手でいられたのは、ファイターズファンの皆様の応援があったからこそです。ファイターズにも私自身の価値を高めていただきました。引退すると決めた翌日には現役最後の打席を与えていただき、ファンフェスティバルでは引退セレモニーもしていただきました。

 選手生活は決して華やかではなかったですが、開幕スタメン2回、リーグ優勝2回、日本シリーズ出場、日本一。限られた選手しか着けることのできない1桁の背番号。とても中身の濃い時間でした。

 そして現在。選手時代から一貫して感じてきたことを体現できるチャンスをいただきました。選手や野球にスポットを当て、さらに私自身を成長させてくれたチーム・球団の一員に。覚えることが多く苦戦しながらも、過ぎていく時間はとても新鮮なものです。

 大きな軸は、未来のプロ野球選手を教えるアカデミー事業と、2023年開業の「北海道ボールパーク Fビレッジ」のPR業務です。まずはアカデミー事業。子どもたちに現場で触れ、野球の技術力や体力の向上はもちろん、自分の目標達成のために向かっていく姿、人との触れ合いの大切さ……。子どもたちには可能性を広げてほしい。私がこれまで経験してきたことを踏まえ、勉強しながら伝えていこうと思います。

 そして、なんといっても北海道・北広島に建設される「Fビレッジ」や新球場「エスコンフィールド HOKKAIDO」のPRです。32ヘクタール(東京ドーム6個分)という大きな敷地に、5ヘクタール分の広さを誇る新球場の概要やボールパーク内の情報を発信してきます。プレーヤーとしてグラウンドに立つことは叶いませんでしたが、選手、野球ファン、北海道民、いろいろな立場で独自の視点から紹介できるはず。全国の野球ファンやファイターズファンの皆さんをはじめとして、多くの方々に「行ってみたい!」と思っていただけるようなものを、この連載でお届けします。

(ファイターズ スポーツ&エンターテイメント 谷口雄也)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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