MLB、開幕延期と試合数削減を発表 労使合意せず…コミッショナー「本当に失望」
デッドラインの2日午前7時までに妥結できず、最初の2カードが中止に
メジャーリーグの新労使協定を巡る機構と選手会の交渉は1日(日本時間2日)、米フロリダ州ジュピターで行われたものの合意には至らなかった。2月28日(同1日)の交渉後、翌3月1日午後5時(同2日午前7時)デッドラインを延長していたが、機構側の提案を選手会が拒絶。MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーは会見し、3月31日(同4月1日)に予定されていたシーズンの開幕延期と試合数削減を発表した。
マンフレッドコミッショナーは会見で「いくつかのレギュラーシーズンの試合を中止します。合意に至ることがなかったのは、双方による努力が足りていなかったからというわけではありません」と強調。いまだ出口が見えない中「早急に協定の合意を実現することが私の心からの願いです。合意に至らなかったことに、私は本当に失望しています。我々は、ファンの方々が心配していることを最も気にしています」と語った。
現段階では、開幕から最初の2カードが中止に。大谷翔平投手が所属するエンゼルスの場合は、3月31日(同4月1日)からのアスレチックス4連戦、4月4日(同5日)からのマリナーズ2連戦の計6試合がひとまずなくなる。今後の労使交渉次第では、さらに削減される可能性もある。
労使は予定通りの開幕を迎えるための“デッドライン”とされた2月28日に約16時間に及ぶロングラン交渉を行い、妥結は出来なかったもののぜいたく税の基準や、選手の最低年俸といった議題について歩み寄りがあったとみられていた。その席で期限の1日延期を決め、再交渉を行ったが、機構側の最終提案を選手会が拒絶した。
ロックアウトは継続され、キャンプや契約関係の動きも止まったままだ。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者は2月28日に「MLB選手会はアリゾナにトレーニング施設を準備した。また、フロリダでも同様のことをすることに関心があると、情報源が伝えた」と選手の練習施設整備が進んでいると伝えている。また移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」も、ロックアウト中に選手が練習を行うことができるスタジアムとトレーニング施設をアリゾナに用意し、同様の施設をフロリダにも用意すると報じている。
(Full-Count編集部)