勝率8割超…DeNAの“大変身”は本物? 三浦監督が称えた「一ゴロ」が象徴

DeNA・宮崎敏郎【写真:小谷真弥】
DeNA・宮崎敏郎【写真:小谷真弥】

宮崎が見せた“つなぐ姿勢”「チーム全員が同じ方向に向かっている」

 進塁打、送りバントを絡めた“つなぐ野球”への変革も、大命題だ。この日の2回、先頭の牧が右中間フェンス直撃の二塁打で出塁すると、続く宮崎はカウント2-2から、2球続けて内角球を無理矢理一塁方向へおっつけ、いずれもファウルとなった。結局は7球目に死球を食らったが、進塁打でつなぐ姿勢は明確に。宮崎は「チーム全員が同じ方向に向かっている。チームメートみんなに浸透していると思う」とうなずいた。

 そもそも沖縄・宜野湾キャンプでも、実戦形式の「ケース打撃」で、強打者の宮崎が送りバントを決める姿に、評論家陣は目を丸くした。宮崎は昨季までのプロ9年間で、犠打はゼロ。送りバントを決めたことは1度もないだけに、チーム改革の象徴とも言える光景だった。

 4回無死二塁では、それまでの2打席連続で三振に倒れていた神里が、一ゴロを打って走者を三塁に進めた。三浦監督が試合後に「非常に貴重な1つのアウトだった」と称えた場面だった。今季は新たに、OBで現役時代に盗塁王4度を誇った石井琢朗野手総合コーチ、首位打者2度の鈴木尚典打撃コーチが加わり、選手たちの背中を押していることも、変化の兆しが見える要因だろう。

「昨年はみんな悔しい思いをしたので、同じことはできない」と語気を強める三浦監督。公式戦でも生まれ変わった姿を見せつけることができるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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