王貞治氏はMLBでプレーしても「大物に」 元近鉄“赤鬼”が語る世界のHR王の凄さ
「打撃だけでなく、一塁の守備も、走塁のことも理解していた」
通算868本塁打の世界記録保持者であり、現在はソフトバンクの球団会長を務めている王貞治氏。野球発祥の地アメリカでも「サダハル・オウ」の名前は広く知られている。“赤鬼”の愛称でヤクルトと近鉄に所属し、40年以上前にNPBで王氏と対戦したチャーリー・マニエル氏は「とてつもない打者だった」と、記憶に深く刻まれる“世界の王”の凄さを明かしている。
マニエル氏が王氏について語ったのは、メジャー通算252本塁打を誇るブレット・ブーン氏が司会を務めるポッドキャスト番組内でのことだった。近鉄時代の顔面死球、息子の高校の卒業式出席を理由にシーズン途中に帰国するなど、話題が尽きなかった日本時代。中でもブーン氏が気になったのが、マニエル氏がヤクルト時代(1976~1978年)に対戦した王氏の存在だった。
「サダハル・オウはどんな人物だった?」とブーン氏が切り出すと、マニエル氏は「本当にいい選手だった」と即答。「彼とはいい友人になった。打撃だけでなく、一塁の守備も、走塁のことも理解していた」と称賛し、一本足打法で本塁打を量産した打撃のみならず、総合的にも一流の選手だったとしている。
メジャー時代は6年間で打率.198、4本塁打と低迷したマニエル氏だが、殿堂入り選手のレジー・ジャクソン氏やロッド・カルー氏とも同じ時代を過ごしている。そんなマニエル氏は、37歳にして50本塁打でタイトルを獲得した王氏のプレーを直に見て「(もしプレーしていたら)ここ(メジャー)でも確実に大物になっていただろう」と、世界最高峰の舞台でも通用する実力を備えていたことを断言した。
NPB通算打率.303、189本塁打と、6年間で圧倒的な打撃成績を残したマニエル氏。対峙した投手は“赤鬼”の打棒にさぞ恐怖を覚えたことだろう。球界を席巻した打撃力を誇ったマニエル氏の目にも、“世界の王”は特別に映ったようだ。
(Full-Count編集部)