イチロー、松井秀喜、大谷翔平…右投げ左打ちが多い理由 「一塁に近い」以外の利点も

右投げ左打ちは飽和状態? 球界に足りないのは「右の長距離砲」

 増加を続ける右投げ左打ちに、全くデメリットがないわけではありません。

 打球を遠くに飛ばすには、押し手(左打者の場合は左手)が重要と言われますが、右投げ左打ちの選手は利き手と逆の手が押し手になるため、押し込みが弱くなりがちです。しっかりとした練習を積んで、パワーヒッターになるケースももちろんありますが、その多くは巧打が特徴の中距離打者となる印象があります。

 さらに稀ではありますが、右利きでありながら左目が利き目の選手も、あまり恩恵を受けられません。

 そして、増え続けてきた結果“飽和状態”にある右投げ左打ちは、需要の面から見るとメリットがあるとは言いづらい状況です。実際、右打ちのスラッガーは「貴重な右の大砲」などと呼ばれ注目されるケースが多いです。プロ野球でも補強ポイントとして挙げられるほど、球界全体に右の強打者は枯渇しています。

 かと言って、無理に左から右へと戻す必要はありません。感じるメリットと現状のパフォーマンスをすり合わせながら、自分にはどちらが合うかを決めてみてください。

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