「変化球でいくのは僕らしくない」 阪神ドラ1森木、全直球150キロ超“デビュー戦”での覚悟
打者4人に11球中8球がストレート、最速152キロで1回1安打無失点の好投
初めての対外試合となった“プロデビュー戦”で自身の投球スタイルを示した。阪神ドラフト1位の森木大智投手(高知)が11日、教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)にリリーフ登板。最速152キロの直球で1回1安打無失点の好投を見せ「このデビュー戦でどれくらい通用するか試したかった」と振り返った。
「初の対外試合で変化球でいくのは僕らしくない、と思ったので。真っすぐでしっかりいこうと思った」
2点リードの8回から4番手でマウンドに上がると、先頭の石橋をこの日最速の152キロで三ゴロ。石垣を中飛、続く石岡には中前打を浴びたが、最後はドラ1ルーキー・ブライトを151キロの直球で空振り三振に仕留め無失点で切り抜けた。
打者4人に投じた球数は11球で、そのうち8球が直球。バッテリーを組んだ同期入団の同7位・中川(京都国際)とも事前の打ち合わせで「真っすぐで押していきたい」と意思確認。走者を許しても、落ち着いたマウンド捌きだった。
中学時代に軟式で150キロを記録し“スーパー中学生”として話題を集めた右腕。大きな期待を背負い高知高校に入学し、3年間で甲子園出場はならなかったが、一歩ずつ階段を上がり昨秋のドラフトでは1位指名で阪神に入団。プロ初マウンドは磨き続けたストレートで勝負することを決めていた。
文句の付けようがない投球だったが「85点ぐらい。真っすぐの制球力ですね。まだ、まだ高めに浮いてバラバラしていた」と課題も口に。今後はイニング数も増えていくことになるが「自分は先発でいくと思っているので、そこに合わせて調整していく」と、早くもその先を見据えていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)