中学で150キロも「大した数字じゃない」 阪神ドラ1・森木大智が求める理想の投手像
同郷の大先輩・藤川球児から得たもの「変な言い方ですが“楽に投げる”ことが大事」
春季キャンプ中には憧れ続けた同郷の大先輩・藤川球児氏からアドバイスも受けた。火の玉ストレートで打者を粉砕したレジェンドの言葉にはプロで生きていくヒントが隠されていたという。
「僕自身、腕が振れすぎている。理想形は7、8割の力感で、他の人が100%で投げるボールを出せるようにすること。その部分は球児さんも仰っていた。毎日キャッチボールや投げたりする中で、力感を調整して、体の使い方で投げる。変な言い方ですが“楽に投げる”ことが大事なのかなと」
阪神の先発投手陣は青柳、秋山、西勇、伊藤将、藤浪ら実績豊富な面子が揃っている。今後は2軍でイニング数を増やし、こだわりを持つ先発投手として1軍を目指すことになる。
「1年目から勝てる投手になりきるのは無理だと思う。長いスパンで見るなかで、その材料はこの1年で絶対に得られると思う。それをインプットしながら体現していけるようにしていきたい」
高校時代には立てなかった甲子園のマウンド。将来のエース候補として期待される右腕は着実に一流への階段を上っている。大歓声を浴び、打者を牛耳る姿を見られるのは、そう遠くはないはずだ。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)