小6で神宮スタンド中段まで飛ばした超逸材 “賢い進路”を選択…見据える6年後
中学で最速140キロ、高校で最速155キロ&通算100本塁打が目標
早くも周囲からは「二刀流」への期待が聞こえてくる。エンゼルスの大谷翔平投手を引き合いに出す人も少なくないが、いま楽しいのは投手よりも野手。「ピッチャーは打たれたら精神的に終わるんで(笑)。バッターは、普通に打てて楽しいから」。はにかむ表情は、やはり等身大の小学6年生。パドレスのフェルナンド・タティスJr.やヤンキースのアーロン・ジャッジに憧れる。
まだまだ夢見る野球少年。ただ、自らの歩む道は、実に冷静に考えている。強豪「愛知名港ボーイズ」に所属する中学での3年間は「ピッチャーはあまりやらないと思います。中学で体力をつけて、高校で勝負するって感じです」。肩肘を消耗させず、ベースとなる土台づくりを最優先。指導者に相談しながら、先を見据えて逆算している。
プロに向かうための“通過点”も設定している。「中学を卒業するときには最速140キロくらいは出したい。高校卒業のときは155キロくらいいきたいです」。打者としては「高校で(通算)100本くらい打っていると思います」。すでに6年後の姿が見えているように言う。
“大谷みたいな選手”を目指すのではなく「大谷翔平選手を追い越す選手になれるように頑張っていきたいです」。全く物怖じしない姿には、すでに雰囲気も漂う。「自信があります」。当たり前のように言い切るのも頼もしい。度肝を抜いた衝撃アーチは、ほんの序章にすぎない。