西武の山賊打線は「昔みたいにガンガンとはいかず」 トロイカ体制で目指す“改革”

ベンチで選手を迎える西武・平石洋介打撃コーチ、松井稼頭央ヘッドコーチ、辻発彦監督(左から)【写真:荒川祐史】
ベンチで選手を迎える西武・平石洋介打撃コーチ、松井稼頭央ヘッドコーチ、辻発彦監督(左から)【写真:荒川祐史】

「昔みたいにガンガン打って、というわけにはいかないはず」

 驚異的な爆発力で2018、19年にリーグ連覇の原動力となった山賊打線も、昨季はリーグ4位のチーム打率.239、チーム本塁打112、同5位の521得点に終わった。そこで辻監督は「昔みたいにガンガン打って、山賊だとか、何点でも取れるというわけにはいかないはずです。今年は(松井)ヘッドや平石とも話し合って、野手たちが打線として全体で攻めていけるように、選手たちへ話をしてもらっています」と明かす。

 オープン戦の戦いぶりを「ベテラン2人(栗山、中村)が引っ張っる中で、みんなが一生懸命走ることに力を入れてくれている」と総括。その上で、「これを1年間通すことが難しい。負けが込むこともあるだろうが、気持ちを切り替えて常に前向きに頑張ってほしい」と開幕を見据えた。

 首脳3人は非常に仲が良さそうだ。松井ヘッドにとって平石コーチはPL学園高の5年後輩に当たる。試合中にベンチ内で寄り添い、テレビ画面に3人で抜かれることも多い。

 21日の試合では、昨季わずか2本塁打の源田が本塁打を放つと、3人そろって一様に頭を抱え、ファンをホッコリさせた。「もうホームランを打っちゃった、もったいないな、シーズンに取っておけよ、ということですよ」と笑った辻監督。トロイカ体制が山賊打線を変え、チームを上位進出へ導くか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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