大阪桐蔭・西谷采配ズバリ選抜4年ぶり白星 先発に背番号「10」川原を起用したワケ

大阪桐蔭・西谷浩一監督【写真:中戸川知世】
大阪桐蔭・西谷浩一監督【写真:中戸川知世】

「他の投手も生きてくる」昨夏のリベンジに燃える3年生を先発に指名

 第94回選抜高校野球大会は24日、阪神甲子園球場で6日目が行われ、第1試合で春3回、夏5回の優勝を誇る大阪桐蔭が、鳴門(徳島)に3-1で競り勝った。選抜での白星は、2度目の春夏連覇を達成した2018年以来4年ぶり。名将・西谷浩一監督の采配が光った。

 2点リードで迎えた9回2死走者なし。大阪桐蔭先発の背番号10・川原嗣貴投手(3年)は、最後の打者の土肥憲将捕手(3年)を外角高めの141キロ速球で空振り三振に仕留め、満面の笑みでガッツポーズをつくった。9回を108球、6安打9奪三振1失点で投げ切った。

 大阪桐蔭は昨秋、無傷の15連勝を達成。大阪府大会、近畿大会、明治神宮大会を全て制した。その原動力となったのは、当時1年生の左腕・前田悠伍投手(2年)。公式戦で防御率0.78をマークしていた。その前田を含め5人を擁する投手陣の中で、西谷監督が先発に指名したのが川原だった。

「大会が開幕してから、(各投手が)この6日目にどう合わせてくるかを見ていたが、一番いい準備ができていたのが川原でした」と西谷監督。「冬の間も、下級生に負けられないという思いで努力を重ねていた。川原がいい投球をすれば、他の投手も生きてくると考えました」と起用の理由を明かした。

相手エースに苦戦は想定内 8回スクイズで突き放した

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