阪神残留は「間違いじゃなかったと言いたい」 梅野隆太郎、143試合の“答え合わせ”

阪神・梅野隆太郎【写真:荒川祐史】
阪神・梅野隆太郎【写真:荒川祐史】

悪いときに寄り添える捕手、今シーズンは“答え合わせの旅”

 143試合もあれば優勝捕手になるために何が必要かと言われると誰もわからないと思います。「絶対これが必要だ」という人もいるかもしれませんが、自分自身は目の前の1試合の積み重ねだと思うんです。いいときにいいことを言うのは当たり前だし、悪いときに寄り添ってあげられるようなそんな捕手でいたいですね。

 チームに関してもいいときというのは放っておいても勝ったりしますし、悪いときに悪いなりでも1試合をものにするかしないかというのが、めちゃくちゃ大事だと思います。連敗が続くと「今日は負けられない」というプレッシャーもありますけどそこでダダダダっと負けないように。目の前の1試合を積み重ねていくのが大切だなと考えています。

 FA権を行使せずに「このチームで優勝したい」という想いで残留したという決断が正解だったかどうかは、優勝して答え合わせができると思います。「この決断がよかった!」というのは優勝して口にできることだと思うんです。

 今良かったとかじゃない。今の正直な気持ちはそこですね。優勝して、優勝インタビューを受けるときに「こういう決断をしてよかったです!」と言えるようにしたいというのが一番の想いです。143試合終わった時が答えですし、実際に戦った結果が自分の決断が正しかったかどうかの答えだと思います。もちろん、「自分が選んだ道は間違いじゃなかった」と言いたいです。今シーズンはその答えに向かって進んでいきたい。旅で言ったらその答えを探しに行くような感じですね。それが“優勝”という最高の答えになるよう戦っていきます。

阪神タイガース 梅野隆太郎

(市川いずみ / Izumi Ichikawa)

市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。

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