「頑張ろう」は禁句、鼻緒切れたら「ラッキー」 新庄ビッグボス流の“超ポジティブ思考”
「ルーティンに頼る選手は大した選手いないよ」
先日、その“超ポジティブ思考”の一端が垣間見えた。勝負の世界に生きるプロ野球選手や首脳陣は、ゲン担ぎやルーティンを大事にする印象だ。例えば活躍すれば次の試合も同じ道順で球場まで来る、同じものを食べる、同じものを身に付ける……などと言った話を聞くことは多い。しかしビッグボスの考えは全く違った。
「車が3台あったとして、この車に乗って来てホームランを打ったとする。そうしたら翌日も、みんなは同じ車に乗ってくると言う。でも俺は“この車はホームランを打てたからオーケー。だから次はあの車で試してみよう”と思うタイプ」
良いことを継続するのではなく、さらに良くなるために行動する。そんな考え方は別のエピソードにも表れた。サンダルを履いて、出掛けようとした際に鼻緒が切れてしまったら? 大体の人はあまりいい気分はしないだろう。
「オレは“良かった~”と思う。出発前に切れたことによって、途中で切れる心配がないから買いに行く必要がない。みんなはネックレスとかも切れたりすると気持ち悪いみたいだね」
ビッグボスが力強い眼差しで迷いなく言うと「なるほど」と納得させられてしまう。話を聞いていた報道陣も、思わず「はぁ~」とうなずいていた。ルーティンはつくらないから左右されない。「ルーティンに頼る選手は大した選手いないよ」という言葉にも、らしさが表れている。