「頑張ろう」は禁句、鼻緒切れたら「ラッキー」 新庄ビッグボス流の“超ポジティブ思考”

本拠地の札幌ドームで練習を見守る日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】
本拠地の札幌ドームで練習を見守る日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】

普段通り、楽しく…「あまり考えない方が」ヒット出る!?

 敵地・PayPayドームで行われるソフトバンクとの開幕戦。どんなメンバーがグラウンドに立っているのか、想像するのは難しい。すでにサプライズは開幕投手で起きた。オープン戦で好投を見せていたとはいえ、守護神候補とも思われていたルーキー北山の大抜擢。それも本番2日前にSNSで明かした。

 予告先発制度があることから事前公表したが、本当は「1日前でも嫌。当日(球場に)来て、寝かせておいて“行くぞ”って言うくらい」が理想だという。そんなことが起きればまたしても驚愕だが、これも選手を思う気持ちからきていた。

「言うと逆に硬くなるから。1番から9番までずっと配球を考えていたら夜中になっちゃうという話を聞いたことがある。打者でも、みんなは“1打席目これを待って、こうやって打つ。2打席目は……”って頭の中で5試合くらいするらしいのよ。で、気付いたら“やばい、寝なきゃ”ってなって焦る」

 若手が多く、大舞台での経験も少ないチーム。いかに普段通り、楽しく野球をするか、そう考えたビッグボス流の“気遣い”でもある。嘘か誠か、「飲みに行って、普通に寝て、そっちの方がヒット出るから。あまり考えない方が」と豪快に笑った。

 常識に捉われない新庄ビッグボス。ついには登録名までもを「BIGBOSS」に変更し、誰も予想できない監督1年目が幕を開ける。

○著者プロフィール
町田利衣(まちだ・りえ)
東京都生まれ。慶大を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2011年から北海道総局で日本ハムを担当。2014年から東京本社スポーツ部でヤクルト、ロッテ、DeNAなどを担当。2021年10月からFull-Count編集部に所属。

(町田利衣 / Rie Machida)

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