メディアで話題の「洗濯王子」は野球少年だった ユニホームを洗った幼き日の記憶

洗濯家・中村祐一さん【写真:伊藤賢汰】
洗濯家・中村祐一さん【写真:伊藤賢汰】

クリーニング店の3代目、両親から少年野球のユニホームを「洗いなさい」

 洗濯カラーの青いドアを開けて、洗濯アトリエに足を踏みいれると、爽やかな真っ白な空間だった。「洗濯王子」の愛称で、知識をわかりやすく、よりよい暮らしを提案する洗濯家・中村祐一さん。テレビなどのメディアで話題の“王子”は自分のユニホームを予洗いすることが日課だった野球少年だった。

――洗濯王子こと、中村さんが野球少年だったとは驚きでした。いつから野球を始めたのでしょうか?

「小学校3年生くらいの時です。プロ野球の2軍チームが故郷の長野に遠征で来まして、球場で試合を見たことがきっかけです。野球をやりたくなりました」

――ご自身も少年野球で、ユニホームを汚し、帰宅したと思います。洗濯はクリーニング店を経営していたご両親が行ってくれていたのですか?

「最初はそうだったと思いますが、次第に『自分で洗いなさい』と母に言われたような気がします。石鹸とブラシを渡され、お風呂場で洗っていました。ただ洗うだけだと、取りきれない汚れが残り、黄ばんだような状態になるのが嫌でしたね」

――その頃から洗濯に興味が?

「そういうことではなかったのですが、とにかく自分の汚れがすごく気になっていた記憶があります。“どうにかしたい!”みたいな。大人になった今も、少年野球の子を見たとき、ユニホームに付いたくすみなどは、気になったりします。洗ってあげたくなる感じはあります(笑)」

――そこから高校3年生まで野球を続けたとのことですが、引退するまでユニホームの予洗いは自分でやっていたのですか?

「そうですね。基本的にはずっとやっていましたね。洗濯機の動かし方がよくわかっていなかったので、擦って、洗濯機に入れるまでしかしていません。父や母から何か言われることとかもなかったですね」

高校時代は甲子園とは無縁も、同郷の同い年にプロ選手もいた

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