「学ぶところしかない」 惜敗の金光大阪・エース古川が感じた近江・山田の凄み

近江・山田陽翔【写真:上野明洸】
近江・山田陽翔【写真:上野明洸】

甲子園初勝利を含む2勝を挙げる原動力となったエース・古川温生

 第94回選抜高校野球大会の準々決勝が28日、甲子園球場で行われ、第2試合で金光大阪は1-6で近江に敗れた。惜しくも4強入りを逃したが、甲子園初勝利を含む2勝を挙げる原動力となったエース・古川温生(3年)は「困った時にマウンドに立てば大丈夫と、思ってもらえる投手になって夏に帰ってきたい」と、語り聖地を後にした。

 2点ビハインドの7回。無死一塁から横田悟(2年)の犠打を処理するも自らの悪送球で1点を失い、なおも無死三塁となりマウンドを降りた。中堅に回った8回の守備では左中間への飛球にダイビングキャッチ(結果は適時三塁打)を試みるなど最後まで勝利への執念を見せつけた。

 昨秋、近畿大会準々決勝の再戦となり「変な意識が働いてしまった。甘いコースに投げると捉えてくる。厳しいところと、深く考えしまうダメなところが出てしまった」と反省を口にした。

 相手エースの山田は9回8安打10奪三振1失点で3試合連続完投。プロ注目の右腕と終盤まで互角に投げ合ったが「真っすぐが凄い強いと、そこを見がちになるが他の変化球もいい。それが真っすぐにも生きている。学ぶところしかない」と脱帽だった。

 それでも初戦の日大三島戦では4安打完封、2回戦の木更津総合戦でも延長13回3失点完投とエースの姿を見せつけ、学校の歴史を変える2勝をマーク。全国の舞台を経験した右腕は「全体的な試合を作れる力。一気に崩れる部分があったのでそこを修正していきたい」と、更なるレベルアップを誓っていた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY