MLB情報番組に“人見知りの美女”抜擢 今春大卒の22歳、菊池柚花とは?
取材だけでなく実際にバットスイングも体験「野球選手はすごいな、と」
その野球への情熱は高まるばかりで、番組で起用が決まる前から“野球取材”には出かけていた。ドラフト直後には中日ドラフト3位で指名された石森大誠投手(火の国サラマンダーズ)をオンライン取材。また、大手スポーツメーカーのミズノに行き、自身が“スイングチェック”をして、実際に選手の気持ちを知るよう努めた。
「バッティング体験をさせていただいて、初めてスイングをしました。ティー打撃を初めてやったのですが、まずはバットの握り方から確認しました。私はテニスをやっていたので、ボールに対して、バットを平行に出すことはできたので、当てることができましたが、なかなか遠くに飛ばすことができなくて、難しかったです。動いていないボールを打つだけでも難しいのに、動いている150キロのスピードボールを打つのは凄いな、と。野球選手の凄さを感じました」
ミズノのスタッフにバットの角度や「腰をぶつけるように振るといい」などの助言をもらいながら、スイングをすると打球が変わり、一瞬で成長の階段を上がった。
今はNHKの番組放送に向け、メジャーのニュース記事を読んだり、注目の選手をチェックしたりと楽しみながら野球と向き合う。スコアブックをつけられるようになりたい、細かいルールも覚えたいと、知識を植え付けようとしている。大きな夢は始球式に呼んでもらえるようになること。そのため「100キロを投げられるようにしたい」と意気込む。
菊池さんは野球を見始めるまでは「人見知り」だったという。
「言い過ぎかもしれませんが、私は野球と出会って、180度、人生が変わりました。野球が変えてくれました。生活も変わりました。野球が共通の趣味という方とたくさん話をするようになりました。人とどんどん関わりたくなりました」
今後は選手だけでなく、球界に関わる人々にインタビューをして、その魅力を発信したいという。
「世界にはこんなにおもしろいものがあると、野球から教えてもらいました。大人になるまで詳しく知らなかったことを後悔しています」
ピアノの音色を奏でていた静かな女の子が野球を愛し、新しい活躍の場を見つけた。野球を知らない世代や層に向け、今度は自分が野球ファンの“伴奏者”となって、魅力を伝えていく。