横浜に完成した室内練習場はまるで“秘密基地” 少年野球の仲間が大人になって叶えた夢

施設には最新の分析機器「ラプソード」が計6台設置されている【写真:伊藤賢汰】
施設には最新の分析機器「ラプソード」が計6台設置されている【写真:伊藤賢汰】

投手用と打撃用で計6台、メジャー全球団が導入する「ラプソード」設置

 室内練習場にはティー打撃ができる打席が5か所設置されおり、3人が同時に投球できるブルペンもある。さらに、マシン打撃やノックができるスペース、ウエートトレーニングの器具もある。そして、練習場の特徴の1つが投手用2台と打撃用4台の「ラプソード」。練習場は24時間営業で会員制になっている。

 高橋さんは子どもの頃、比較的めぐまれた環境で練習できたという。だが、首都圏では専用グラウンドがあるチームは決して多くない。さらに、公園や空き地は年々減り、子どもたちの野球ができる場所は少なくなる一方だ。高橋さんは「試合で結果を出すには準備する時間と場所が必要です。それでも、思い通りの成果を残せるとは限りません。時間を気にせず、この室内練習場を使って思う存分、練習してほしいです」と力を込めた。

施設づくりに奮闘した中心メンバー(左から)植田さん、高橋さん、吉田さん【写真:伊藤賢汰】
施設づくりに奮闘した中心メンバー(左から)植田さん、高橋さん、吉田さん【写真:伊藤賢汰】

「子どもたちが野球をするところはシニア、ボーイズ、部活と色々ありますが、土日を中心にしたチーム練習だけで結果を出すのは簡単ではないと思います。小、中、高校生が試合に向けてしっかり準備をして、パフォーマンスを発揮できる場所が必要。自分が満足できる成果を出せるかどうかは、進路だけではなく思い出にも関わる大事なことです」

 立ち上げメンバーは、小学生のときからの仲間で、人には言えない笑ってしまう“秘密”も共有できる仲。一緒に白球を追いかけ、大人になって夢を追いかけた。子どもの頃からの仲間で力を合わせて作り上げた「BAY SIDE LINE」は、こだわりや思いが詰まった「大人の秘密基地」のような場所だった。

(間淳 / Jun Aida)

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