大谷翔平が開幕戦で見せた投手としての進化 マドン監督も感じた「大きな違い」
フォーシームの平均球速は昨季から3.2キロ以上アップ
■アストロズ 3ー1 エンゼルス(日本時間8日・アナハイム)
7日(日本時間8日)に行われたアストロズとの開幕戦に「1番・投手」として出場したエンゼルスの大谷翔平。メジャー5年目で初の開幕投手を任されると、5回途中まで4安打1失点と好投した。9つの三振を奪う“奪三振ショー”。チームは敗れ、負け投手となったものの、上々の今季初登板となった。
今季初めての先発マウンドに上がった大谷だが、その投球内容に昨季との違いが見てとれた。試合後、ジョー・マドン監督は「彼は徐々に速球の制球がよくなっている。私が思う大きな違いはそこだ。以前は必要となるまでは、試合の序盤では球速がそこまで出ていなかった。今日は必要としないときでも球速が出ていた」と平均球速について言及した。
米スポーツ専門局「ESPN」も「2021年、オオタニは制球を重視し、試合終盤の緊迫した場面のために球速を抑えることがよくあった」と指摘し、この日の投球について「速い球に早い段階で信頼を置くことは、彼がマウンドにおいてこの1年でどれだけ変わったかを示している」と大谷の投球が大きな変化を遂げていたとしている。
スプリングトレーニングの期間が短かったことから、投球数を80球に制限されていたこの日のマウンド。その中で大谷は99マイル(159.3キロ)超を7球投げ、記事では「これはキャリアで3番目に多い」とされている。また、フォーシームの平均球速は97.8マイル(約157.4キロ)を記録。昨年の平均よりも2マイル(約3.2キロ)以上速かった。
またフォーシームに限らず、スライダーやスプリット、カーブと軒並み昨年の平均球速から2マイルから4マイル(約6.4キロ)ほど上昇。特にスライダーで威力を発揮したようで「ESPN」は「9スイングで7つの空振りを奪った」と言及している。昨季よりも更なるパワーアップを感じさせた「投手・大谷」。今季はどれだけの成績を残すか。期待の膨らむ開幕戦だった。
(Full-Count編集部)