山川が復帰熱望も「走れなかったら使わない」 西武・辻監督が抱えるジレンマ
打線に起爆剤見当たらないが…「故障した選手も徐々に戻ってくる」
自ら復帰を猛アピールした山川の姿には、「こういうチーム状況だから、居てもたってもいられない気持ちなのだと思う。それはうれしいし、その気持ちがチームに伝わってくれればいい」と感謝しつつ、複雑な表情を浮かべるのだった。
山川の代わりに4番を張る38歳の中村剛也内野手も8日現在、打率.119、0本塁打、2打点と不振。辻監督は「感じはそれほど悪くない。開幕して10試合から20試合は数字が上がらない時もあるし、キャンプから1か月後というのは疲れが出やすい時期でもある」と話すが、今のところ打線に起爆剤は見当たらない。
ただこの日、右内転筋の張りで開幕ローテから外れた今井達也投手がイースタン・リーグの巨人戦で実戦復帰し、2回を無安打無失点に抑えたのは一筋の光明。左脇腹の違和感で開幕1軍を逃した中継ぎの森脇亮介投手も、順調に2軍で実戦を重ねている。
「故障した選手も徐々に戻ってくるし、中継ぎの投手も投げ始めているので(1軍復帰が)見えてくると思う」と辻監督。「今までやってきたことを諦めずに続けるだけ」と語気を強めた。42年ぶりの最下位から巻き返しを誓った今季、出足好調から突然落とし穴にはまった格好だが、メンバーのそろわない今が正念場だ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)