「明日のオーダー、コーチに頼む」 借金9でも…新庄ビッグボスの前向きな“悩み”
今季最多の11安打に「いいところでヒットが出る」
■楽天 8ー5 日本ハム(9日・札幌ドーム)
日本ハムは9日、本拠地・札幌ドームで行われた楽天戦で逆転負けを喫して2連敗。借金9となった。苦しい船出となっている新庄剛志監督だが、試合後には明るい表情で前向きな言葉を並べた。
「暗くないよ、暗くないよ。出る選手出る選手、いいところでヒットが出るし。これがどんどん噛み合ってくれば成長しますよ」。敗れはしたものの、今季最多の11安打に成長を感じ取っていた。
打線を組み替えて挑み、初回に2番・淺間、3番・石井、4番・松本の3連打で先制。淺間は3本の二塁打を放ち、松本も2安打2打点。また1番に据えた万波は5回に左中間スタンドへ会心の今季3号を叩き込んだ。また3試合ぶりにベンチスタートとなった清宮も、8回2死二塁から代打で登場して右翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。ビッグボスポーズで応じた指揮官も「あの音楽(登場曲)を(ファンに)聞いてもらって打つっていうのが盛り上がるしね。期待に応えてくれていますよね」とうなずいた。
この日放った11安打のうち、長打が7本。凡打も力のない打球は減り、芯で捉える打球が増えてきた。それこそが、ビッグボスが最も評価した点。「結果どうこうじゃなくて、打席の雰囲気なんですよ。芯で捉えればショートゴロだろうがセカンドゴロだろうが、なんか次を期待させる」。その“期待させる”内容をこの日は多くの選手が見せてくれた。
「明日のオーダー、コーチに頼む。皆使いたいもん。(ポジション)8個しかないから。今日みんな打ったから、明日本当に難しい」。同一カード3連敗、さらに2桁借金阻止へ、ビッグボスを悩ませるほどの“兆し”を野手陣が見せた。
(町田利衣 / Rie Machida)