天に捧げる安打に全米感動「仕事中に泣いちゃった」 主人公は大谷翔平の“相棒”
ロッキーズのホセ・イグレシアスが一塁ベースを回ると…
■ドジャース 5ー3 ロッキーズ(日本時間9日・コロラド)
昨季まで、エンゼルスの大谷翔平投手が本塁打を打った際の“出迎え係”としてチームを盛り上げていたホセ・イグレシアス内野手が塁上で見せた「涙」に感動の輪が広がっている。
イグレシアスは昨季終盤にエンゼルスを戦力外となり、今季からロッキーズに移籍した。そして8日(日本時間9日)のドジャース戦。2回2死三塁の場面で、リードを広げる中前適時打をウォーカー・ビューラー投手から放った。塁上で天を指さしたイグレシアスは、感極まったのか周りから心配されるほどの涙を浮かべ、ドジャースの一塁手フリーマンにも抱きしめられている。
地元紙「デンバー・ポスト」がこの場面の裏側を解説している。「ロッキーズのホセ・イグレシアスはヒットで父を追悼し、涙を流す」と題した記事で、この場面までに923本の安打を放っていたイグレシアスにとって「通常であればなんでもない1本だが、イグレシアスはこの適時打で涙を流した」としている。キューバ生まれの父、カンデラリオさんが数週間前に亡くなったからだ。
「数週間前に父が亡くなったんだ。これは彼が見ることができなかった最初のヒット。彼のためのものだ。彼のことを思うと感情が溢れてきたよ。彼は私の人生とキャリアの大きな一部だったから。彼は10年間私のプレーを見てきた。今の私がいるのは彼のおかげだ」
イグレシアスにとっての今季初安打は、生涯忘れられない思い出になったようだ。感情があふれ出たことに「全く予想していなかったよ。ヒットを打った瞬間、初めに頭に浮かんだのは父のことだった。彼は全ての試合を見てきたんだから」。この場面を米メディア「FOXスポーツ」のアナリスト、ベン・バーランダー氏が動画で紹介するとファンからは「仕事中に泣いちゃった」「彼は間違いなく天から笑顔で見ているだろう」「なんて素敵な息子と紳士」と、感動のコメントが次々に寄せられていた。