コロナ禍&“鷹・甲斐効果”で捕手の防具が人気 野球専門店で品薄になる異例事態

東京五輪の金メダル獲得でソフトバンク・甲斐に憧れる子どもが増加

 少年野球では近年、投手の球数制限が導入されたが、捕手も投手と同じくらい肩や肘を消耗する。そこで、投手同様に複数の捕手を育てるチームが増えている。捕手の人数が増えれば、必要な防具も増える。

 感染症対策の他にも需要が高まった要因がある。昨年開催された東京五輪。金メダルを獲得した日本代表の中心にいたのが、ソフトバンクの甲斐拓也捕手だった。投手陣をけん引してベストナインにも選出。春成店長は「甲斐選手の姿に憧れて、捕手をやりたい子どもたちが増えました」と五輪効果を感じている。

 注文が増えるのは野球用品店にとって追い風になるはずだが、売り上げには直結していない。一部メーカーを除いて、防具は海外で製造されているためだ。世界的に新型コロナがまん延して工場の稼働ペースが落ち、受注しても品物が日本に入ってこない。少年野球は新型コロナ感染拡大でチームの活動が減り、大会も中止や規模縮小を余儀なくされている。その影響は野球用品にまで及んでいる。

(間淳 / Jun Aida)

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