バットを手にしなかった試合前練習 鈴木誠也が“用意周到”に決めたメジャー初盗塁

試合前練習でリードの歩幅確認とスタートを繰り返した

「先の塁に詰められるとピッチャーも嫌だと思うし、サインもサインだったので積極的に行けたらなと思っていた。一発で(スタートが)切れてよかったです」

 ハリス三塁コーチから出されたのは、盗塁を一任する「グリーンライト」。初回の出塁後、モーションの大きいトンプソンのフォームをつかんでいた鈴木は、次打者の初球に完璧なスタートでメジャー初盗塁を決めた。

 伏線があった。

 試合前の練習ではバットを手にすることなく、一塁ベースへ直行。リードの歩幅確認とスタートを繰り返した。一、三塁からの二盗を決められなければ、併殺でそのイニングが終了した可能性もあっただけに、積極果敢な盗塁が試合を決める大量8得点への“足がかり”となった。

 5回の第4打席、先頭で回ると、まだ芽吹かないツタで覆われた右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、後続の安打で3度目の生還。2度目の打者一巡の猛攻のお膳立てをすると、この回2度目の打席を迎えるところで交代した。

「こういう試合の次は何か起きることが多い」

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