壁に直面した“戦力外後”の転身「すぐ見つかるかと…」 簡単じゃないイチゴ農家開業

中日時代の三ツ間卓也氏【写真:荒川祐史】中日時代の三ツ間卓也氏【写真:荒川祐史】

元中日投手の三ツ間卓也氏、横浜市内でのイチゴ農園開業を目指す

 昨季限りで中日を戦力外となり、現役を引退した元投手の三ツ間卓也氏が、壁に直面しながらセカンドキャリアを軌道に乗せようと奮闘している。コロナ禍で始めた家庭菜園をきっかけに、いちご農家への転身を決断。来年の開業を見据えるが、農業ならではの難しさも感じている。

 手塩にかけた作物が立派に育つ姿に、野球とは違ったやりがいを見出す。ベランダでの趣味を仕事にする大変さは分かった上で一念発起した。名古屋から神奈川に移住し、この春から農業者を育成する教育施設に入校。栽培に関する知識などを頭に叩き込んでいる。

 具体的なイメージも膨らませている。「野球ファンにも、ナイター観戦の前に来てもらえるようにしたいなと思っています」。横浜スタジアムへ電車で一本でアクセスできる場所での開業を検討。東京ドームや神宮球場など東京方面への便も悪くない横浜市内に狙いを定めた。

「正直、すぐ見つかるかなと思っていた面もありました……」

「イチゴ農家」に転身する元中日・三ツ間卓也氏【写真:本人提供】「イチゴ農家」に転身する元中日・三ツ間卓也氏【写真:本人提供】

行政からは横浜のイチゴ農家へ弟子入りを勧められるも…

 見知らぬ土地で、自力で候補地を探す難題に直面。全国では担い手不足によって耕作放棄地が増えている現状も耳にするが、農業は“横のつながり”がいかに大事かを思い知った。横浜のいちご農家に弟子入りして地域との関係性を作る方法もあるが、開業するには少なくとも数年。「スピード感もって始めたい」との思いで、独立独歩を貫く。

 インスタグラムなどSNSで募集するなど、希望の候補地探しは続く。「9月に苗を植えたい。ハウスを建てるのに2〜3か月かかかるので、できれば7月までには場所を決めたいなと思っています」。来春のシーズン開幕ごろには、プロ野球ファンや家族連れがイチゴ狩りを楽しんでいる青写真を描く。

 幼少期から、野球に没頭してきた半生。セカンドキャリアが、最初からうまくいくとは思っていない。だからこそ、マウンドに注ぎ続けた情熱と同じ熱量で、困難に立ち向かう。「自分にできることは、とにかく何でもやっていこうと思います」。“三ツ間農園”のオープンに向け、寸暇を惜しんで奔走する。

(小西亮 / Ryo Konishi)

Restart_三ツ間卓也編

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