大谷翔平は「惑わされなかった」 超速弾を教訓に“覚醒”したヤンキース右腕
スライダーを磨いた今季は5登板で防御率0.84をマーク
キングは昨年ヤンキースに在籍したレイズのコーリー・クルーバーから改めてスライダーを学び、オフにはかつての同僚で現メッツのアダム・オッタビーノから、レッドソックスのエース左腕クリス・セールの考え方を学んだ。セールは捕手のサインに首を振らないが、それは「私が何を投げようが、打者は打てない」という考え方に由来する。こういう考えはMLB最高レベルの投手でも珍しいが、キングには新たな視点をもたらしたようだ。
第1打席では本塁打を打たれた大谷を第2、第3打席で打ち取ったことも自信になった。「重要なことは次の打席でオオタニを打ち取ったことだ。ウォーニングトラックまで飛ぶ大きなフライだったが、アウトはアウトだ」。3打席目では96マイル(約154キロ)で空振り三振に。大谷からから2つのアウトと大きな教訓を得た。
それから1年も経たないうちに、キングはこの変化球を手のうちに入れ、その変化で打者を苦しめている。2番手で登板した22日(同23日)のガーディアンズ戦では3回を投げて1安打8奪三振無失点と躍動した。今季は10回2/3を投げて9安打18奪三振、自責1。ここまでの成績は「今年がブレークの年になることを示している」と記事は伝えている。
大谷に打たれた本塁打を考えると今も憂鬱な表情になってしまうというキング。しかし、転機となる場面になったことに感謝しているという。メジャーで成功するにはボールを磨くだけではなく、「適切なメンタリティを身に付けることが大事」と記事は指摘。キングは自分自身と自分の武器への自信を深め、ヤンキースにとって「信頼に値する存在になった」と結んでいる。
(Full-Count編集部)