大谷翔平は「惑わされなかった」 超速弾を教訓に“覚醒”したヤンキース右腕

エンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキースのマイケル・キング【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキースのマイケル・キング【写真:ロイター】

ヤンキースのキングは昨年、大谷に覚えたてのスライダーを本塁打された

 ヤンキースの26歳右腕マイケル・キング投手が貴重な働きを見せている。24日(日本時間25日)の試合終了時点で5試合に登板、計10回2/3を投げて防御率0.84をマークしている。26歳右腕は昨季、エンゼルスの大谷翔平投手に特大アーチを被弾。考え方を変えたことが飛躍につながっているという。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が伝えている。

 キングは昨年6月28日(同29日)のエンゼルス戦に先発。5回途中3失点で敗戦投手になった。初回に「2番・DH」で出場していた大谷に右翼席へ先制の26号ソロを被弾。打球速度117.2マイル(約189キロ)、飛距離416フィート(約127メートル)の豪快弾だった。

 フルカウントから投じた1球は、まだ習得して間もなかったスライダー。自軍のコーチに「なぜ一番新しい球種をショウヘイ・オオタニに投げたのか?」と問われた。キングによると、マット・ブレイク投手コーチは「オオタニは君をまだ見たことがなかった。だから君の球種はどれも知らない。彼は君のシンカーについてスカウティングレポートを持っていたかもしれないが、実際に見たことはなかった。君が今投げられる最高の球を見たことがなかったんだ」と話したという。

 この言葉がキングにとっては“ひらめきの瞬間”になった。大谷に怖気づき、最も自信を持っている球ではなく不意をつこうとしたことに気付いた。「その時点で、私はその変化球(スライダー)の制球にあまり自信を持っていなかった。甘く入って彼のバットの軌道に残ってしまった。彼は私の考えに惑わされたりはしなかった」と振り返る。

スライダーを磨いた今季は5登板で防御率0.84をマーク

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