「私は間違った時代に生まれた」 永久追放のP・ローズ氏が語る“野球と賭博”
MLB最多4256安打のローズ氏は1989年に永久追放になった
ロッキーズのチャーリー・ブラックモン外野手が、現役メジャーリーガーとして初めてブックメーカーとエンドースメント契約を結んだ。こうした動きに対して、MLB歴代1位の通算4256安打を記録しながら野球賭博への関与により1989年に永久追放処分を受けたピート・ローズ氏が「間違った時代に生まれた」「世に出るのが30年早かった」などと語った。米全国紙「USAトゥデイ」が伝えている。
35歳のブラックモンはマーケティング、プロモーション、ソーシャルメディアコンテンツなどにおいてコロラド州のオンラインスポーツブックメーカーのアンバサダーになった。MLBは、選手やチーム関係者が野球で賭けたりプロモーションを行ったりすることは禁止しているが、ブックメーカーとのスポンサー契約などは許可している。
ローズ氏はMLBを恨むようなことはないが、現在の状況を羨ましいと感じているという。「私は間違った時代に生まれたんだよ」「世に出るのが30年早かった」などと語り、「野球界は、今ではギャンブル業界と深く繋がっている」と指摘している。スポーツギャンブルに対するMLBの姿勢は以前とは異なり、現在はテレビ中継でCMを流すなどしている。
「野球賭博をしたことは、間違っていた」とローズ氏。一方で資格回復への思いを滲ませる。「(野球殿堂の)投票用紙に名前を載せる機会を与えてほしい。1989年に永久追放になってから33年が過ぎた。本当に長い時間が経過した。不満を言っているわけではない。かなり厳しく罰せられたと言っているだけだ」と語る。
ローズ氏は現在も野球の試合を1日に数試合観戦。週に3~4日、ギャンブルのポッドキャスト番組に関わっているという。「MLBはギャンブル業界には多くのお金があること気付いたんだよ。正当な取り分を得て、恩恵を受けようってね」。今月81歳になったローズ氏。願いが叶う日はやってくるのだろうか。
(Full-Count編集部)