本拠地試合を相手ファンに“乗っ取られ” ガラガラ嘆く元燕の指揮官「苛立たしい」

空席が目立つDバックス本拠地のチェイス・フィールド【写真:Getty Images】
空席が目立つDバックス本拠地のチェイス・フィールド【写真:Getty Images】

Dバックスの右腕・ギャレン「なぜ応援してくれないか理解できる」

 ナ・リーグ西地区で最下位に沈むダイヤモンドバックス。本拠地の「チェイス・フィールド」は連日閑古鳥が鳴き、ドジャースなど人気球団との対戦の際には相手ファンの方が多いことが珍しくない。昨年は110敗を喫して2年連続地区最下位に終わるなど成績が低迷し、それに歩調を合わせるように観客動員の減少も顕著。苦境にいる監督や選手が苦しい胸の内を明かしている。

 米全国紙「USAトゥデイ」は「ダイヤモンドバックスの“ホームフィールド・ディスアドバンテージ”は球界一だ」との見出しで特集。チェイス・フィールドはドジャース、ジャイアンツ、カブス、メッツなど資金力が潤沢で人気もあるナ・リーグのビッグマーケット球団の「第2のホームになっている」と指摘する。4月25日(日本時間4月26日)から行われたドジャースとの3連戦。ブレーブスからFAとなり、ドジャースに加入したフレディ・フリーマンはファンからの“フレディ・コール”に驚いたという。「もの凄く驚いた。アウェーでこんなことは期待してなかったから」と語っている。

 1998年に創設されたダイヤモンドバックスは最初の5年間でプレーオフに3度出場して2001年にワールドシリーズ制覇を果たした。しかし、2003年以降でプレーオフに出場したのは2007、11、17年の3度だけ。2019年以降、観客数が最も急激に減っている球団だ。先発右腕のザック・ギャレンは「もちろん苛立たしいことだけど、理由は分かる気がする。ここ数年は、あまり良いプレーができていないからね。なぜファンが球場に来て応援してくれないか理解できる」と述べている。

 2000年にヤクルトでプレーしたトーリ・ロブロ監督はこうした現象に「苛立たしい」と胸中を明かす。2017年からダイヤモンドバックスの指揮を執る指揮官は「ドジャース戦ではドジャースのファンがいつも球場を乗っ取る。もう慣れてしまった。メッツ戦もそうだった」とし、「羨ましい。試合にもっと勝ちだしたら、我々のファンが球場に足を運びバランスが取れるようになるだろう」と語っている。

 ホームゲームでも相手チームを応援する声が響く中でプレーするダイヤモンドバックス。苦境を打開する近道は、やはり勝つしかない。

【実際の動画を見る】ガラガラに見えるDバックスの本拠地 敵軍ドジャースへの声援のほうが大きい?

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