「流れが悪くなった」DeNA三浦監督が苦言…1試合3失策の“元凶”となったのは?
ロメロは今季2勝3敗、防御率5.60と振るわず
そして1点ビハインドの5回にも1死から、守備の名手・大和の送球エラーで阿部を一塁に生かし、続く高橋周の初球に、阿部にとって2年ぶりの盗塁(二盗)を許した。三浦監督は「無警戒というわけではないが、打者に集中しすぎていたと思う。ロメロ本人に余裕がなかったのかもしれないが、クイックモーションを使ったり、間合いを変えたりしていかないと、走られるし失点にもつながる」と指摘。挙句、高橋周に中前適時打され追加点を奪われたのだった。
捕球や送球のエラーもミスだが、四球も“投手のエラーのうち”と言われる。簡単に盗塁を許すのも同様だろう。ロメロは昨季、後半戦だけで5勝を挙げ年間防御率3.01と安定していたが、今季は球が高めに浮くケースが目立ち、2勝3敗、防御率5.60と振るわない。不調が焦りを招き、ミスにつながる悪循環だ。
おまけに3-4で迎えた8回にも、5番手の田中健が1死一、二塁から、加藤翔のボテボテの投ゴロを捕球後、投げても間に合わない一塁へ悪送球して失点。その後も岡林にセーフティスクイズ、石川昂に中犠飛を決められダメを押された。これだけミスが重なっては、この日のDeNAに勝ち目はなかった。
昨季最下位からの巻き返しを期し、機動力と小技を絡めた効率的な攻撃への変換を進めているDeNA。しかし守備のミスによる失点が増えては、言うまでもなく本末転倒だ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)