大谷や柳田と同じ木製バット素材使用「思い出になれば」 ポニーリーグが日本代表選考
参加したメンバーから18人が世界大会に出場
中学硬式野球の日本ポニーベースボール協会が開催する広澤克実杯全日本地域対抗選手権大会コルトの部が4日、江東ライオンズ根津スタジアムなどで行われた。普段は金属バットを使用するが、今大会はプロが使用する木製バットで試合が行われた。選手たちは悪戦苦闘しながらも、新たな取り組みに全力で向き合った。
今大会では、エンゼルス・大谷翔平投手やソフトバンク・柳田悠岐外野手らが使用しているバーチ素材の木製バットを協会が各連盟に提供。広澤克実理事長は「プロと同じ素材を使用して少しでも思い出になれば」と願った。
試合は、北海道から沖縄までの各連盟が選抜チームを結成。8チームのトーナメント形式で行われた。関東選抜は初戦で南東北選抜と対戦。1-1で迎えた3回1死二、三塁。4番・芦谷響くん(3年、ポニー江東ライオンズ)の左翼への適時二塁打で勝ち越しに成功した。一度は追いつかれたのもの、5回1死三塁で再び芦谷くんが右前に決勝適時打を放ち、3-2で勝利した。
続く2試合目の北海道選抜戦では打線が爆発。初回に1点を先制すると、4回には2死一、二塁から1番・今野響くん(3年、ポニー江東ライオンズ)の左前適時打に相手の失策も絡んで2点を追加。さらに満塁から4番・芦谷くんが右前に2点適時打を放って5点目。5回にも4点、6回にも1点を加え、10-0でコールド勝利を収め、決勝進出を決めた。決勝は5日、同会場で九州選抜と対戦する。
2試合で計5安打3打点と活躍した芦谷くんだが、練習試合では木製バットへの対応に苦戦。「やっと芯に当たって嬉しかったです」と笑顔を見せた。関東選抜の監督を務めた墨田ポニーの杉木潤二監督は「4番を任せるのは彼しかいない」と絶賛した。
ピッチスマート(MLB基準の球数制限)など、世界に準じたルールも採用。今大会に出場したメンバーから18人が日本代表として7月末から米国で行われる世界大会「ポニーワールドシリーズ」に出場するだけに、ポニーリーグらしさの詰まった“予行演習”となった。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)