DeNA三浦監督が明かす“非情采配”の理由 4回に先発へ代打「取られる雰囲気が…」
佐野が背中に違和感、選手揃わず苦しいやり繰り
4回4安打4四球1失点。坂本自身は「ランナーをためてしまいましたが、粘り強く投げることができたと思います」とコメントを残したが、三浦監督の見方はもっと厳しい。「初回のピンチをしのいだことで乗っていけるかと思ったが、毎回毎回、四球や逆球が多く、リズムに乗り切れていなかった。結果的に1失点かもしれないが、内容的にわっと(大量点を)取られる雰囲気もあったので、代えざるをえませんでした」と説明した。制球が定まらない先発投手を続投させていては、打線にもリズムが生まれないと判断したのだろう。
実際、坂本の後を受けた平田、砂田、入江、宮國は無四球でテンポ良くつなぎ、打線も5回に牧の適時二塁打とソトの適時打で2点、8回にソロ本塁打3発で3点を加えた。ドラフト1位入団で2年目の入江には、プロ初勝利がついた。
DeNAは新型コロナウイルス陽性者や故障者が相次ぎ、5位に低迷中だ。大勝したこの日も、主将の佐野が背中の張りを訴え、6回の守備からベンチへ退いた。三浦監督は「治療中。今後のことは状態を見て判断します」と話した。
6日に敵地・マツダスタジアムで行われる広島戦では、左前腕の炎症で出遅れていたエース今永が今季初登板初先発を果たすが、三浦監督にとっては一難去ってまた一難の苦しいやり繰りが続く。時には“非情”に見える采配を挟みながら、勝利をもぎ取っていくしかない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)