「高くて買えない」保護者を助ける新たな選択肢…少年野球に“サブスク”導入のワケ

ヤクルトやロッテの「ジュニア」選手も利用する人気サービスに

　約2年前からサービスを開始し、昨年末に行われた小学生軟式の全国大会「NPB12球団ジュニアトーナメント」では、ヤクルトジュニアやロッテジュニアの選手も多く利用する人気サービスとなった。

　中村店長によると、バット選びには重さ、長さ、バランス、素材と4つの要素がある。その中でも、大切なのは重さと長さ。適した長さは一般的に「体の中心から、片方の腕を伸ばしたときの指先まで」という基準がある。だが、中村店長は「あくまで目安です。軽すぎると腕だけでバットを操作してしまい、重すぎても振ることができません。振り切れるバットの中で、一番長くて重いものを選ぶべきです」と説明する。「CV」では最適なバットを見極めるため、店内でスイングスピードを計測している。

　中村店長は「お店に来ていただくからには、上手くなってもらいたい」と願っている。長く使うことを優先するあまり、体格にふさわしくない重いバットを選ぶと、子どもたちは思い通りスイングできずに野球が嫌になり、結果的に競技をやめる可能性がある。野球用品の高額化は保護者の悩みの1つ。バットの「サブスク」は新たな選択肢を示している。

（川村虎大 / Kodai Kawamura）