元ロッテ里崎氏が野球教室で伝えたかったこと「好きで楽しんでやらないと」

質問コーナーでは子どもたちから積極的に質問が飛び交った【写真:荒川祐史】
質問コーナーでは子どもたちから積極的に質問が飛び交った【写真:荒川祐史】

上達のコツは「基本の簡単なことをどれだけできるか」

 この日のキーワードは“エンジョイ”。里崎氏が冒頭から終始、口にしていたのは「好きになること」、そして「楽しむこと」だ。「好きなことをどれだけ必死にできるかが人生の勝負」だと考えているという。徳島で過ごした幼少期。挑戦できるスポーツが限られている中で野球を始め、チームが強くて勝ち続けていくうちに、自然と野球を好きになった。

「やっぱり勝つことが一番好きなんですよ。だって、成功体験が一番の励みじゃないですか。成功するから楽しい。うまくできるから楽しいわけです」

 その気持ちを子どもたちにも味わわせてあげたい。そのためにはゴールを決めて、今やるべきことを積み重ねていくだけ。難しいことをやる必要はない。「誰でもできる基本の簡単なことをどれだけできるかが大事」と里崎氏。だからこそ、伝える内容もとてもシンプルだ。

 野球教室のラストは、質問コーナー。「子どもの頃の夢は?」「キャッチャー一筋だった理由」「野球選手として大切なこと」など、子どもたちからたくさんの質問が寄せられると、お得意の高い“エンタメ性”を随所に発揮。笑いを交えながら、時間の許す限り多くの質問に答えた。

 里崎氏と子どもたちの笑顔に溢れた2時間半。「好きで楽しんでやらないとうまくならない」という里崎氏の思いは、子どもたちにもしっかり伝わったはずだ。大好きな野球がいつまでも子どもたちに愛されるスポーツであってほしい。里崎氏はこれからも各地で野球教室を開催していく。

(出口夏奈子 / Kanako Ideguchi)

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