41歳でつかんだ日米通算149勝目 鷹・和田毅を支える飽くなき探究心と向上心
「より良いボールを投げようと」フォームを常に試行錯誤
暗転したのは6回だ。2死から高部にこの日初安打となる右前安打を許すと、中村奨には左中間への二塁打。高部が一気に生還し、1点を失った。4回を終わった段階で足がつっていたこともあり、和田はここで降板。藤本監督は「無理して、次の登板がなくなるより、いい球数だったし、大体80から100球で考えてるんでね。あそこはいい交代だった」と振り返った。
今季初勝利を挙げた和田だが、41歳になっても探究心と向上心は尽きない。調整のために登板した5月14日のウエスタン・リーグの阪神戦(鳴尾浜)では新たな投球フォームに挑戦。「より良いボールを投げようとして、フォームを色々やっていた」。結果的にうまくいかないことを感じてとりやめたものの、「それは試してみないとわからないこと」と、こともなげに笑った。
今季は70球から80球に達すると、球速が低下して、打たれることもあった。41歳の左腕はそれを良しとしなかった。本音は「やっぱり長いイニングを投げたい」。どうすれば、より良いボールを投げられるか、そして、長いイニングを投げられるか。何歳になっても、それを追い求められることが、長く現役を続けられる秘訣なのだろう。
今季初勝利を挙げた左腕に対し、藤本監督は「また次も和田に任せます」と、来週も先発の舞台を任せることを明かす。ようやく掴んだ今季初勝利。和田毅はこれからも飽くなき向上心を支えにチームに貢献していく。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)